1964' MG Midget MkU

この車を探し始めたのは、ある雑誌のある特集がきっかけでした。 そろそろ車が欲しいなと思っていた頃に、「200万円で始める旧車生活」なんて特集を目にし、 居ても立ってもいられなくなり、雑誌を読み漁り、どんな車にしようか考えて、ショップを回り、 三ヶ月後にこの車に出会ってしまったのです。

こいつを選んだ理由は、
  1. 屋根が無いこと
  2. ライトウェイトスポーツ
  3. 手の届く価格
それと何よりこの雰囲気にやられてしまいました。
カニ目も良かったんですが、トランク無いし、サイドウィンドウは脱着式だしで、 ちょっと初心者にはハードルが高い気がしてやめました。

この写真は納車した日に撮ったものです。
最初の車として買うには、なかなか勇気が要りましたが、探し始めてすぐに良いモノが 見つかったので、最後は殆ど衝動買いです。
本当はブリティッシュグリーンを探していたのですが、程度を優先して色は妥協しました。 でも今では、この赤が結構気に入っています。赤のソフトトップも珍しいですから。

これまでMidgetの実物なんて見たことも無く、最初お店に行った時は、 え!こんなに小さいの?!・・・とビックリしてしまいました。 ところが乗ってみると見た目とは裏腹に、中は結構広いし(何も無いので(笑))、 運転席に座った感じとか、そこから見える景色とか、うるさ過ぎないエグゾーストノートとか、 全体的な雰囲気に目からウロコ状態でした。
その時、もうこれしかない!と言う感じで即決してしまいました。

Midget のMk2 は、幌がすっぽり外れます。Mk3からは折畳式になって少し便利になっています。 でもオープンにした時の、この後ろに何もないすっきりした姿が一番きれいで好きです。
その代わり脱着の手間が掛かり、トランクが犠牲になります。 でもオープンで走ったときの気持ち良さを知ってしまったら、そんなことは気にもなりません。 逆にその”儀式”が楽しくもあり、「これからオープンに乗るんだ!」と、 ちょっとした気合を入れるイイきっかけになります。

これが Midget の心臓部です。Mk2 は1098cc です。
単なるOHV の何の変哲もないエンジンですが、ボディの軽量さもあり、 ライトウェイトスポーツの名に恥じない走りをしてくれます。 また音が良い!4000rpm くらいから聞こえてくる、すべてが調和したような音が 何とも言えません。きっと普通の人には騒音にしか聞こえないでしょうが・・・

でもパワーはありません。カタログ上は55bhp です。それでも結構頑張ります。 トルクも9Kg-m しかない割には、登りの渋滞でもそろそろと登って行きます。 さすがに箱根の登りではかなり唸りながら頑張ってますけどね。 もう少しパワーがあると、もっと面白くなるでしょうね。
でもこの非力な状態で如何に上手く速く走るかを考えるのがまた楽しいんです。


Midget は、ヒストリックカーとしては古い方ではないし、 現代の交通事情でも何の問題も無く走ることが出来ます。 年式が年式なので、現代の車に比べたら少々手間は掛かりますが、 こまめに乗って、最低限のメンテナンスさえしてやれば、ちゃんと走ってくれます。 それさえ出来れば、いつでも日常とはちょっと違った風景を見せてくれると思います。

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